7.2. インストール

ODBC ドライバを使用するためには、ODBC が使用されるシステム上にdriver manager が存在する必要があります。Unix 系のオペレーティングシステムには iODBC unixODBC という 2 種類のフリーの ODBC ドライバマネージャがあることを把握しています。これらのドライバマネージャのインストール手順については、それぞれの配布物内に記述されています。ODBC 経由のデータベースアクセス手段を提供するソフトウェアは、独自のドライバマネージャを用意しなければなりません(これは上記2つのうちのどちらかになるでしょう)。繰り返しますが、使用するプラットフォーム用のドライバマネージャがあったとしても、それが PostgreSQL ODBC ドライバをサポートしていなければなりません。その上で他の ODBCドライバをサポートしていても構いません。

Note: unixODBC 配布物では、PostgreSQL 配布物内のものに似た独自の PostgreSQL ODBC が同封されています。どちらを使用しても問題ありません。将来協力してこの 2 つのドライバの開発をよりよく行うことを計画しています。

ODBC をインストールするには、PostgreSQL 全体を構築する時、configure スクリプトに --enable-odbc オプションを付与する必要があるだけです。その後、自動的にライブラリが構築され、他のプログラムと一緒にインストールされます。このオプションを付けなかった場合や後でODBC ドライバを構築したくなった場合は、src/interfaces/odbc ディレクトリに移動し、 make、そして、make install を実行して下さい。

iODBC または unixODBC での使用に合わせて特別に調整したドライバを構築することもできます。これは特に、そのドライバが設定ファイルを処理する際にそのドライバマネージャのルーチンを使用することを意味します。使用するシステムにおいてより強固な ODBC 環境を作成できますので、こちらの方かおそらく好まれます。その場合は、configure--with-iodbc または --with-unixodbc を付与して下さい(両方とも付与しないで下さい)。

(iODBCunixODBCに束縛されない) "スタンドアローン" ドライバを構築する場合、ドライバが odbcinst.ini 設定ファイルを検索する場所を指定することができます。デフォルトでは、configure に付与した /usr/local/pgsql/etc/ ディレクトリ、または、 --prefix--sysconfdir オプションまたはその両方に依存した、これと等価なディレクトリとなります。PostgreSQL インストール時のレイアウトに外れた、別の場所を選択したい場合は、 --with-odbcinst オプションを使用して下さい。ドライバとドライバマネージャが同じ設定ファイルを読みとるように調整することが、最も使い易いでしょう。

更に、ODBC カタログ拡張をインストールしなければなりません。これは PostgreSQL ではデフォルトで提供されない、ODBC 標準によって要求された多くの関数を提供します。(デフォルトのインストールレイアウトにおける) /usr/local/pgsql/share/odbc.sql ファイルに、適切な定義が含まれています。これを以下のようにインストールすることができます。

psql -d template1 -f LOCATION/odbc.sql

ここで対象データベースとしてtemplate1 を指定することにより、その後に作成される全てのデータベースが同じ定義を持つことを確実にしています。何らかの理由でこれら関数を削除する場合は、 psql から odbc-drop.sql を実行して下さい。