XFree86(TM) における XInput 拡張に関する情報 Frederic Lepied 2 November 1998 The X Japanese Documentation Project 2 August 1999 ____________________________________________________________ 目次 1. はじめに 2. 説明 3. XFree86 での実装 3.1 サーバ部分 3.2 クライアント 4. 日本語訳について ______________________________________________________________________ 1. はじめに この文書では XFree86(TM) に実装されている XInput 拡張に関する情報をい くつか説明します。 XFree86(TM) の XInput 拡張や本文書についての提案、ご意見、訂正、アイ ディアがあれば、 lepied@XFree86.Org まで連絡してください。ただし、バグ報告はXFree86@XFree86.Orgの方に送っ てください。 また、疑問点等はcomp.windows.x.i386unixに投稿してください。 2. 説明 --> XInput 拡張は X コンソーシアム標準の機能拡張です。XInput 拡張の目的 は、追加の入力デバイスを X ウィンドウシステムで管理できるようにするこ とです。ドキュメンテーションは X コンソーシアムの配布物の xc/doc/hardcopy/Xi ディレクトリ以下にあります。 3. XFree86 での実装 XFree86 での実装は2つの部分からなります。すなわち、サーバ部分とクライ アント部分(クライアントは xsetpointer と xsetmodeの2 つ)です。 3.1. サーバ部分 サーバは以下の拡張デバイスをサポートしています: o ジョイスティック (ただし、ジョイスティックをサポートしているシステ ム(Linux, FreeBSD, NetBSD)だけでしか扱えません)。機能を以下に示 す(以降の項目でも同じ) : o 相対モード o バリュエータ 2 つ(x 軸と y 軸) o ボタン 2 つ o Elographics 製タッチスクリーン: o 絶対モード o バリュエータ 2 つ (x 軸と y 軸) o ボタン 1 つ o MicroTouch 製タッチスクリーン(スタイラスペンで操作): o 絶対モード o バリュエータ 2 つ (x 軸と y 軸) o ボタン 1 つ o MicroTouch 製タッチスクリーン(指で操作): o 絶対モード o バリュエータ 2 つ (x 軸と y 軸) o ボタン 1 つ o マウス: o 相対モード o バリュエータ 2 つ (x 軸と y 軸) o ボタン 4 つまで o Wacom 製スタイラスペン: o 絶対モード、相対モード o バリュエータ y つ: 1. X 軸 2. Y 軸 3. 圧力 4. X チルト 5. Y チルト 6. ホイール o ボタン 3 つ o 近接通知機能 o 移動履歴機能 o マクロボタン/機能ボタンをキーとして通知 o Wacom 製イレーザ: o 絶対モード、相対モード o バリュエータ 6 つ: 1. X 軸 2. Y 軸 3. 圧力 4. X チルト 5. Y チルト 6. ホイール o ボタン 1 つ o 近接通知機能 o 移動履歴機能 o マクロボタン/機能ボタンをキーとして通知 o Wacom 製カーソル: o 絶対モード、相対モード o バリュエータ 6 つ: 1. X 軸 2. Y 軸 3. 圧力 4. X チルト 5. Y チルト 6. ホイール o ボタン 16 個 o 近接通知機能 o 移動履歴機能 o マクロボタン/機能ボタンをキーとして通知 o SummaSketch 製タブレット: o 絶対モード、相対モード o バリュエータ 2 つ(x 軸と y 軸) o 2 ボタンのスタイラスペン、4ボタンのパック o 近接通知機能 o 移動履歴機能 o AceCad 製タブレット: o 絶対モード、相対モード o バリュエータ 2 つ(x 軸と y 軸) o 2 ボタンのスタイラスペン、4ボタンのパック o 近接通知機能 o 移動履歴機能 o Calcomp 製 DrawingBoard タブレット: o 絶対モード、相対モード o バリュエータ 2 つ(x 軸と y 軸) o 4 ボタンのスタイラスペン、16 ボタンのパック o 近接通知機能 o 移動履歴機能 o SWITCH 仮想デバイス: o 絶対モード o バリュエータ 1 つ(デバイス ID)。これはコアポインタを制御するデバイ スの ID を通知します(AlwaysCore 機能を使って動作します。以下を参照 してください)。 o SGI 製ボタンボックス: o 絶対モード、相対モード o バリュエータ 8 個 o ボタン 32 個 o 移動履歴機能 拡張デバイスを有効にするには、XF86Config にエントリーを追加しなければ なりません。詳しくはオンラインマニュアルの XF86Config を調べてくださ い。 XFree86 の実装では、AlwaysCore という X コンソーシアム非標準の機能をサ ポートしています。この機能を使うと、XInput デバイスはコアイベントと拡 張イベントを同時に送ることができます。AlwaysCore 機能を有効にするに は、XF86Config ファイル中のデバイスを記述しているサブセクションに AlwaysCore キーワードを追加してください。他のデバイスがコアポインタの 制御を引き継いだときには、SWITCH 仮想デバイスが Motion イベントを通知 します。新しいデバイスの ID は、この Motion イベント中の最初のバリュエ ータが保持しています。 3.2. クライアント xsetpointer を使うと、コアポインタを制御するデバイスを変更することがで きます。また、利用可能な拡張デバイスのリストを表示することができます。 xsetmode を使うと、拡張デバイスのモード(絶対モードか相対モード)を変更 することができます。このデバイスは絶対モードと相対モードをサポートして いなければならず、コアポインタを制御してはいけません。 詳しくはオンラインマニュアルで調べてください。 $XFree86: xc/programs/Xserver/hw/xfree86/doc/Japanese/xinput,v 1.1.2.2 1999/11/26 15:23:24 hohndel Exp $ $XConsortium: xinput.sgml /main/3 1996/10/27 11:06:13 kaleb $ 4. 日本語訳について 日本語訳は X Japanese Documentation Project の藤原輝嘉 が行いました。問 題点の指摘やご意見は藤原まで御連絡ください。原文の著作権は XFree86 プ ロジェクト社にあり、日本語訳の著作権は X Japanese Documentation Project にあります。