第 4章. Red Hat Enterprise Linuxのインストール

本章ではグラフィカルな、マウスを使用するインストールプログラム を利用して、CD-ROMからRed Hat Enterprise Linuxインストールを実行する方法を説明します。解説する内容は以下のとおりです。

4.1. グラフィカルインストールプログラムのユーザーインターフェース

以前にもグラフィカルユーザーインターフェース(GUI) を使用したことがあれば、この操作には慣れている ことでしょう。マウスを使用して画面を操作、ボタンをクリック する、テキストフィールドに入力するなどです。また、[Tab]キーや[Enter]キーを 使って、インストールのプロセスを進めることもできます。

注意注記
 

x86、AMD64、またはIntel® EM64Tのシステムを使用していて、GUIインストールプログラムを使用したくない場合は、テキストモードのインストールプログラムも利用可能です。テキストモードのインストールプログラムを起動するには、 boot:プロンプトで以下のコマンドを使用します。

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テキストモードインストールの手順に関する簡単な概要については項4.2を参照してください。

GUIインストールプログラムを使用したインストールの実行を強く推奨します。 GUIインストールプログラムでは、テキストモードのインストールで 利用できないLVM設定などの、Red Hat Enterprise Linuxインストールプログラムの全機能を提供しています。

テキストモードのインストールプログラムを使用する必要があるユーザーは、 GUIインストールの説明に従うと、必要となるすべての情報を取得することができます。

注意注記
 

Itaniumシステムを使用していて、GUIインストールプログラムを使用したくない場合は、 テキストモードのインストールプログラムも利用可能です。 テキストモードのインストールプログラムを起動するには、 EFI シェルプロンプトで以下のコマンドを入力します。

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4.1.1. 仮想コンソールに関する注記

Red Hat Enterprise Linuxインストールプログラムができることは、インストール プロセスのダイアログボックスだけではありません。各種診断メッセージ を利用することができ、さらにシェルプロンプトからコマンドを入力する こともできます。これらの情報はインストールプログラムによって、5つの 仮想コンソール上に表示されます。 仮想コンソールの切替えは、キーボードのキーを組み合わせて操作する ことによって簡単に実施できます。

仮想コンソールは非グラフィカル環境でのシェルプロンプトであり、 遠隔からではなく、実際の物理的なマシンからアクセスします。 複数の仮想コンソールは同時にアクセスすることができます。

これらの仮想コンソールは、Red Hat Enterprise Linuxのインストール中に問題が 発生した場合に役に立ちます。インストールコンソールやシステム コンソールに表示されるメッセージは、問題を特定する上で参考に なります。仮想コンソールの一覧、仮想コンソール切り替えのための キー入力、仮想コンソールが表示する内容などについては 表4-1を参照してください。

一般的に、インストールの問題を診断しようと試みる時以外は、 特にデフォルトコンソール(グラフィカルなインストール用の仮想コンソール 7)から切替える必要は ありません。

コンソール キー入力 内容
1 [Ctrl]-[Alt]-[F1] インストールダイアログ
2 [Ctrl]-[Alt]-[F2] シェルプロンプト
3 [Ctrl]-[Alt]-[F3] インストールログ(インストールプログラムから発行されるメッセージ)
4 [Ctrl]-[Alt]-[F4] システム関連メッセージ
5 [Ctrl]-[Alt]-[F5] その他のメッセージ
7 [Ctrl]-[Alt]-[F7] X のグラフィカル表示

表 4-1. コンソール、キー入力、内容