第 35章. ユーザーとグループの設定

ユーザーマネージャを使用するとローカルのユーザーとグループを、 表示、変更、追加、削除などすることができます。

ユーザーマネージャを使用するには、 redhat-config-users RPM パッケージがインストールされていて、 X Window Systemを起動している状態で、rootの権限を使う必要があります。ユーザーマネージャをデスクトップからスタートする場合は、 (パネル上の)メインメニューボタン => システム設定 => ユーザーとグループと順に選択します。 あるいは、シェルプロンプト(例えば、XTermやGNOMEターミナル)でredhat-config-users コマンドを入力してもスタートできます。

図 35-1. ユーザーマネージャ

システムの全ローカルユーザーの一覧を表示するには、 ユーザータブをクリックします。 システムの全ローカルグループの一覧を表示するには、 グループタブをクリックします。

特定のユーザーやグループを検索するには、検索フィルタフィールドに、 名前の最初の数文字を入力します。[Enter]キーを押すか、 フィルタの適用ボタンをクリックします。フィルタ処理後の一覧が表示されます。

ユーザーまたはグループを並べ替えるには、列名をクリックします。 ユーザーまたはグループは、その列の値によって並べ替えられます。

Red Hat Enterprise Linuxは、500までのユーザーIDをシステムユーザー用に予約しています。 デフォルトでは、ユーザーマネージャはシステムユーザーを表示しません。 システムユーザーを含めたすべてのユーザーを表示するには、 プルダウンメニューから設定をクリックして システムユーザーとグループをフィルタのチェックをはずします。

35.1. 新しいユーザーの追加

新しいユーザーを追加するには、ユーザを追加ボタンをクリックします。 図35-2に示すようなウィンドウが開くので、 該当のフィールドに追加するユーザーのユーザー名とフルネームを入力します。パスワードパスワードの確認フィールドに、 ユーザーのパスワードを入力します。パスワードは6文字以上でなければなりません。

ティップヒント
 

ユーザーのパスワードは、長ければ長いほど、他人がそれを推定し、 許可なしにユーザーのアカウントにログインすることが困難になります。 1つの単語だけのパスワードは避け、 文字、数字、特殊文字などを組み合わせてパスワードにすることをお勧めします。

ログインシェルを選択します。どのシェルを選んでよいのかわからない場合は、/bin/bashのデフォルト値を使用します。 デフォルトのホームディレクトリは/home/ユーザー名 です。 ユーザーのために作られたホームディレクトリは変更することができます。 また、ホームディレクトリの作成の選択を解除して、 ホームディレクトリを作成しないようにすることもできます。

ホームディレクトリを作成するように選択すると、 /etc/skelディレクトリから新しいホームディレクトリに デフォルトの設定ファイルがコピーされます。

Red Hat Enterprise LinuxはUPG(User Private Group)スキームを使用します。 UPGスキームは、UNIXの標準グループ取り扱い方法の追加や変更はしません。 新しい取り決めを提供するだけです。新しいユーザーを作成すると、 デフォルトでユーザーと同じ名前の独自のグループが作成されます。 グループを作成したくない場合は、 ユーザー用にプライベートグループを作成の選択を解除します。

ユーザーのユーザーIDを指定するには、 ユーザーIDを手動で指定を選択します。 このオプションが選択されていない場合、 500から始まるユーザーIDが順番に新しいユーザーに割り当てられます。 500以下のユーザーIDは、Red Hat Enterprise Linuxによってシステムユーザー用に予約されています。

OKボタンをクリックしてユーザーを作成します。

図 35-2. 新規ユーザ

パスワードの失効などの高度なユーザープロパティを設定するには、 ユーザーを追加した後にユーザーのプロパティを変更します。 詳細については項35.2を参照してください。

任意のユーザーを他のユーザーグループに追加するには、 ユーザータブをクリックし、ユーザーを選択し、 プロパティボタンをクリックします。 ユーザープロパティウィンドウで、 グループタブを選択します。 そのユーザーがメンバーとなるグループを選択します。 ユーザー用のプライマリグループを選択し、OKをクリックします。