SIMD 演算用のインテル® C++ クラス・ライブラリーには次のものがあります。
整数ベクトル (Ivec) クラス
浮動小数点ベクトル (Fvec) クラス
これら演算の定義は、ivec.h、fvec.h、および dvec.h という 3 つのヘッダーファイルに記述されています。クラス自体がこのように区分されているわけではありません。各クラスの名前は、基本となる演算の種類に従って付けられたものです。ヘッダーファイルはアーキテクチャーの種類に従って区分されています。
ivec.h は MMX® テクノロジー命令のアーキテクチャー専用です。
fvec.h はストリーミング SIMD 拡張命令のアーキテクチャー専用です。
dvec.h はストリーミング SIMD 拡張命令 2 のアーキテクチャー専用です。
ストリーミング SIMD 拡張命令 2 の組み込み関数は IA-64 アーキテクチャー・ベースのシステムでは使用できません。ヘッダーファイル mmclass.h には、IA-64 アーキテクチャーで使用可能な各クラスが含まれています。
本書は、インテル® アーキテクチャー用のコードを作成するプログラマー向けに書かれたものですが、特に SIMD 命令を活用するコードを作成するプログラマーを対象としています。C++ と C++ の各クラスの使用に精通している必要があります。