コンパイラーがライブラリー、インクルード・ファイル、設定ファイルなど特定のファイルを検索する際のパス (検索先) を指定して、システム環境をカスタマイズできます。インテル® C++ コンパイラーは、以下の表の環境変数をサポートします。
環境 |
説明 |
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GXX_INCLUDE |
gcc ヘッダーの場所を指定します。-gcc-name オプションを使用する際に、コンパイラーが gcc ヘッダーの場所を特定できない場合にのみ、この変数を設定します。 |
GXX_ROOT |
gcc バイナリーの場所を指定します。-gcc-name オプションを使用する際に、コンパイラーが gcc バイナリーの場所を特定できない場合にのみ、この変数を設定します。 |
IA32ROOT (IA-32 アーキテクチャーとインテル® 64 アーキテクチャー) |
標準以外のインストール構成の場合、include および library ファイルを含むディレクトリーを指します。 |
IA64ROOT (IA-64 アーキテクチャー・ベースのシステム) |
標準以外のインストール構成の場合、include および library ファイルを含むディレクトリーを指します。 |
ICCCFG |
icc を使用してコンパイラーを起動したときにコンパイルをカスタマイズするための設定ファイルを指定します。 |
ICPCCFG |
icpc を使用してコンパイラーを起動したときにコンパイルをカスタマイズするための設定ファイルを指定します。 |
INTEL_LICENSE_FILE |
インテルのライセンスファイルの場所を指定します。 |
KMP_ALL_THREADS |
OpenMP* プログラムで同時に実行されるスレッド数を制限します。制限に達し、別のネイティブ・オペレーティング・システムのスレッドが OpenMP API 呼び出しや構造に達すると、プログラムはエラーメッセージを表示して終了することがあります。OpenMP 並列領域の開始時点でこの制限に達した場合は、チーム内のスレッド数が減少したことを示す警告メッセージが 1 度だけ生成されますが、プログラムの実行は続けられます。この環境は、-openmp または -openmp-profile でコンパイルされたプログラムのみに使用されます。 |
KMP_LIBRARY |
OpenMP ランタイム・ライブラリーの実行モードを選択します。この変数の値は、serial、turnaround、または throughput (デフォルト) です。 |
KMP_STACKSIZE |
プライベート・スタックとして使用する各 OpenMP スレッドに割り当てるバイト数を設定します。オプションの b、k、m、g または t サフィックスを使用して、確保するバイト数をバイト、キロバイト、メガバイト、ギガバイトまたはテラバイトで指定してください。この変数は、OpenMP プログラムのシーケンシャル部分を実行するユーザープログラムやスレッドによって作成されるネイティブ・オペレーティング・システムのスレッドには影響ありません。デフォルト: IA-32 アーキテクチャー: 2m、インテル® 64 アーキテクチャー: 4m、IA-64 アーキテクチャー: 4m |
KMP_VERSION |
プログラム実行中の OpenMP ランタイム・ライブラリーのバージョン情報の出力を有効 (1) または無効 (0) にします。デフォルトは無効です。 |
LD_LIBRARY_PATH |
共有オブジェクトの場所を指定します。 |
OMP_DYNAMIC |
スレッド数の動的な調整を有効 (1) または無効 (0) にします。デフォルトは 0 (無効) です。 |
OMP_NESTED |
入れ子された並列化を有効 (1) または無効 (0) にします。デフォルトは 0 (入れ子された並列化は無効) です。 |
OMP_NUM_THREADS |
プログラム自体にほかの値が指定されていない場合は、OpenMP 並列領域で使用する最大スレッド数を設定します。デフォルトでは、プログラムを実行するオペレーティング・システムで現在認識されているプロセッサー数です。 |
PATH |
システムがバイナリー実行ファイルを検索するディレクトリーを指定します。 |
PROF_DIR |
プロファイル・ファイル (ファイルの拡張子が .dyn、.dpi、.spi など) を保存するディレクトリーを指定します。デフォルトでは、.dyn ファイルは -prof-gen でコンパイルされたバイナリーにある最初に実行されたインストルメント済みルーチンが含まれたファイルのソース・ディレクトリーに保存されます。 |
PROF_DPI |
.dpi ファイルの名前です。デフォルトは、pgopti.dpi です。 |
TMP |
一時ファイルの場所を指定します。指定しない場合、コンパイラーは一時ファイルを /tmp に格納します。 |
インテル® C++ コンパイラーは、以下の表の GNU 環境変数をサポートします。
環境 |
説明 |
---|---|
CPATH |
C/C++ コンパイル用のインクルード・ディレクトリーのパスを指定します。 |
C_INCLUDE_PATH |
C コンパイル用のインクルード・ディレクトリーのパスを指定します。 |
CPLUS_INCLUDE_PATH |
C++ コンパイル用のインクルード・ディレクトリーのパスを指定します。 |
DEPENDENCIES_OUTPUT |
この変数が設定された場合、その値はコンパイラーで処理されるシステム以外のヘッダーファイルに基づいて make の依存性を出力する方法を指定します。システム・ヘッダー・ファイルは依存性出力で無視されます。 |
GCC_EXEC_PREFIX |
この変数は、リンカー (ld) とアセンブラー (as) の代替名を指定します。 |
LIBRARY_PATH |
LIBRARY_PATH の値は、PATH のようにコロンで区切られたディレクトリーのリストです。 |
SUNPRO_DEPENDENCIES |
この変数は、システム・ヘッダー・ファイルが無視されないことを除いて、DEPENDENCIES_OUTPUT と同じです。 |